「今日こそ自分の理想とする完璧なラウンドになる!」と信じ、ミドルアイアンを握る。Par4のセカンドで、残り160yのピンをデッドに狙う。しかし、打ち出された球は高々と吹き上がり、向かい風に押し戻されてグリーン手前に。理想とのギャップに「ゴルフの神様に見放された…」と世界の終わりのように落ち込むロマンチスト。美しい放物線へのこだわりが、時に「吹き上がる」という現実の壁にぶつかる。
この飛距離帯のロマンチストは、ヘッドスピード38〜43m/sで7番アイアンが140-165y前後。高弾道フェードは、アウトサイドインの軌道でフェースが開いてインパクトするため、バックスピン量が多く、さらに向かい風に弱いという物理的特性を持つ。特にミドルアイアンでは、ボールが吹き上がりやすい傾向があり、ランが出ないため、距離が足りないというミスが頻繁に起きる。球が散る原因として、方向性が安定しないことも課題だ。
現実の自分のミスを受け入れられず、「泥臭くパーを拾う」ことが苦手なロマンチストは、グリーンオンできない現実と美しいショットへの執着の間でメンタルが崩壊しやすい。調子が良い日と悪い日の気分のムラが激しく、ミドルアイアンが安定しないと、スイング理論を頭でっかちに考えすぎるあまり、逆に「集中力が続かない」状態に陥ることもある。常に美しいショットでピンを狙う完璧主義 ゴルフの思考が、かえってスコアの安定を阻害する。
この壁を乗り越えるためには、ミドルアイアンの方向性安定と、持ち球である高弾道フェードを「武器にするか・矯正するか」の判断軸を明確にすること。理想の放物線を追い続けるロマンを胸に、風の影響を計算に入れた「戦略的な高弾道フェード」という新たな美学を見出す旅が、今、始まる。