Par4のセカンドで、残り170ヤード。手にはユーティリティが握られている。この距離帯の職人(静かなるテクニシャン)は、6〜9番アイアンで100-140y前後の距離感を持つため、グリーンを狙うにはユーティリティやフェアウェイウッドが不可欠だ。同伴者が「ナイスショット!」と声をかける中、あなたの頭の中では、クラブ選択のミスや芯を外した時の鈍い痺れが巡る。ラウンド中はほとんど喋らずもくもくとプレーしているが、その実、このクラブをいかに正確に操るか、という精密な計算が常に働いている。
しかし、持ち球がドローで高弾道ゆえに、ユーティリティやフェアウェイウッドでは「引っかけ 直し方」や「チーピン 原因」といったミスが出やすい。特に、力みが加わるとインサイドアウトの軌道が過剰になり、ヘッドが返りすぎて左に大きく曲がる。また、高い弾道は「向かい風に弱い」という弱点を抱え、距離のバラつきに繋がる物理的現実がある。
そんな時、職人タイプの弱点である「教えられるのが大嫌いで、自己流に固執するあまり変なクセが直らない」という側面が、この距離帯の課題をさらに難しくする。「このクラブのバランスが悪い」と、スイングの不調をすぐにクラブのせいにしてしまい、番手ごとの正確な「自分の飛距離」を把握できていないまま、コースで鉛を貼り始める。簡単なレイアップの場面で露骨に集中力を欠き、適当に打つことで刻むはずが池に捕まる、といった精神的な崩壊を引き起こす。
職人の真骨頂は、深いバンカーや木越えなど、絶体絶命のトラブルショットほど涼しい顔で見事に決めるその精密な技術にある。ユーティリティの使いこなしと、番手ごとの実飛距離を正確に知ることで、単なる飛距離ではなく「芯を外した時でも出る距離」で番手を選ぶという、職人ならではの論理的なコース戦略を確立する。理屈は要らない。身体が正しく反応すれば、ボールは飛ぶ。