Par5の2打目、フェアウェイウッドでグリーンに届くシチュエーションが増え、幹部の闘争本能がうずき出す。「ここで攻めなければ、効率が悪い」と、力んで球を遠くへ飛ばそうとする瞬間、チーピンや右プッシュという予測不能なミスが襲いかかります。高弾道フェードが持つ本来の飛距離性能を最大限に活かしたいという思いと、その裏にある力みが、球筋の乱れを引き起こし、せっかくの飛距離の武器が仇となる。このジレンマが、この距離帯の幹部ゴルファーの最大の壁です。
ヘッドスピード42〜46m/s前後で高弾道フェードの球筋は、ドライバーやロングアイアンで力むと、スイングアークが小さくなり、右肩が下がりながらアウトサイドイン軌道になりがちです。これにより、フェースが開いて右プッシュが出るか、あるいは無理にフェースを返そうとしてチーピンに繋がる物理的要因があります。特に高弾道はスピン量過多で吹き上がりやすく、向かい風に弱いという弱点も相まって、飛距離のロスと方向性の乱れが同時に発生します。
効率や結果を重視する幹部にとって、一発の大きなミスは精神的なダメージが大きい。「完璧主義 ゴルフ」の側面が強く、想定外のミスが出た時、キャディや同伴者に対して厳しい態度をとってしまうことも。プレースタイルがやや保守的なため、リスクとリターンのバランスを常に考えますが、飛距離への執着がその判断を鈍らせ、「飛距離の武器を活かしたい」という気持ちとリスクの間で葛藤が生まれるのです。
幹部ゴルファーが次に目指すべきは、「飛距離をさらに伸ばす」ことではなく、「今ある飛距離を安定させる」ことです。力みを生む心理メカニズムを理解し、それをゼロにするための身体的・メンタル的アプローチを両面から実行すること。具体的には、スイング理論に縛られすぎず、リラックスした状態で体幹主導のスイングを習得し、「頭でっかち」になることなく、感覚とデータに基づいた最適な力加減を見つけることが、この壁を乗り越える鍵となります。