「残り250ヤード、池越え? スプーンで乗せるわ!」と、Par5の2打目で迷わずフェアウェイウッドを抜き、マン振りして結果チーピンや右プッシュで池。同伴者の視線を感じた瞬間の「力みで球が散る。こんなに右プッシュしてスライスするなんて」という自己嫌悪と怒りは、起業家ゴルファーのメンタルを根底から揺さぶる。
このヘッドスピード帯での力みは、スイングアークを崩し、トップからの切り返しでクラブがアウトサイドから下りやすくなる。結果、インパクトでフェースが開き、右へのプッシュアウトやフェードが強くなりすぎ、時にチーピン(引っ掛け)まで生み出す。低弾道フェードは風に強い強みを持つが、力みによるサイドスピン増加は、その強みを致命的な弱点に変える。
「安全に刻む」選択肢が辞書になく、自分の飛距離を過信し、常にMAX距離でクラブを選んでしまう弱点は、この飛距離帯で大ケガにつながる。飛距離という武器を活かしたい気持ちと、リスクの間で葛藤が生まれるが、起業家は往々にしてリスクを取りすぎてしまう。力みからくる球筋の乱れは、一発の大きなミスでスコアを大きく崩す元凶だ。
力みをゼロにするには、まず物理法則を受け入れ、メンタルと身体の連動を最適化する訓練が必要だ。飛距離をさらに伸ばすことよりも、今ある飛距離を安定させ、狙ったターゲットに低弾道フェードで打ち出す再現性を追求すること。それこそが、起業家が次のステージで勝利を掴むための唯一の道となる。