「今日は全ホールでバーディ狙うわ!」とティーイングエリアで無邪気に宣言した自由人。ドライバーが140ヤードしか飛ばず、Par4のセカンドで200ヤード以上残る現実を前にしても、「このユーティリティでグリーンに乗せればいいや!」と、まるで初めてのホールかのように気分でクラブを握る。しかし、目の前の30ヤードのアプローチがダフり、鈍い痺れが手に伝わった瞬間の、あの言葉にならない情けなさ。
ドローの高弾道は、本来なら滞空時間の長さが持ち味だが、ヘッドスピードが足りないとただ「吹き上がる」球になりがち。インパクトでアッパー軌道が強すぎたり、手先で無理に球を上げようとすることで、フェースの芯を外し、ボールに十分なエネルギーが伝わらない。結果、ランが出ない高弾道が、短い飛距離をさらに短く見せてしまう。特にu150の男性ゴルファーでは、パワー不足を補おうと力むと、さらにスイングが不安定になりやすい。
マネジメントや計画性が皆無な「自由人」は、グリーン周り30ヤード以内の「コツコツとした地味な基礎練習」が絶望的に嫌い。その場のノリでアプローチ番手を選び、打ち方も感覚任せ。ミスするたびに「なんでこれが入らないんだ?」と集中力が続かず、後半に崩れる。せっかくナイスショットをしても、寄せワンが取れないと自己嫌悪に陥り、次のホールではもう今夜の夕食のことで頭がいっぱいで、目の前のライすら見ていない。
自由な発想はショートゲームの多様な引き出しにこそ活きる。この飛距離帯の「自由人」男性がまず取り組むべきは、フルスイングの飛距離向上ではなく、グリーン周り30ヤード以内での「確実な処理パターン」を複数確立すること。ドローの高弾道を活かした優しいロブショットや、転がしでピンに寄せるイメージを頭の中に描き、その選択肢を増やすことが、ゴルフを真に自由にする道だ。